はちのわ日誌

9月2021

言葉のちから

前回の投稿、楽しくない話を書いてしまったな…と、アップ後に少々気にしていたところ、その記事を読まれた方からメールをいただきました。
とても励まされる応援のメッセージでした。
「がんばろう」と思えました。

ネットの向こうのお会いしたことのない方々から時折いただく、はちみつのご感想や応援のメッセージに、その都度励まされています。ありがとうございます。
世の中、ハートの温かい人たちがいるんだな…とホロリです。

晴天の日に改めて内検をしたら、ミツバチたちは穏やかに接してくれました(でも警戒しているミツバチに数回は刺されましたが)。
まだスズメバチの警戒期間は続きますので、毎日のパトロールで被害を防ぎます。

腰には熊よけ鈴をつけてます

ミツバチが可愛くて、いつも内検をしながら「かわいいね」「がんばってるね」などと小声で話しかけています。
先日痛い思いをしてから、以前より大きく高めの発声で「ちょっと見せてねー」「あーいいね!すごいねぇ」「刺さないでくれてありがとう!」などと声をかけています。
及び腰になってしまった自分のテンションを上げようという気持ちからですが、さらにシュールさが増したかもしれません。

しかし、いつもは穏やかなミツバチに攻撃されたことで、一発ビンタをくらったような気持ちになりました。
今まで、前のめりでストーカーっぽかったというか、ミツバチ可愛さのあまり心配や感情移入をしすぎたり、なめまわすように内検しがちだったかもしれません。

初期の頃は心配すぎて夢の中でもミツバチのことを考えるほどでしたが、さすがにそういうことも減りました。
少しは経験を積んだのだし、やはりもう少し余裕をもったほうがいいですね。
やることはやったと思ったら、ある程度自分もミツバチも信頼して、適度な距離感をもって、肩の力を抜いてのぞもうと思いました。

そして、うまくいっていないことより、うまくいっていることにフォーカスしてみれば、養蜂を始めた頃に比べて、今の状況がどれだけ進歩したか。
また、自分はどれだけの課題をクリアし成長したことか。
これからも、自分は常に進化の途中なんだということを頭に置きつつ、目の前のことを落ち着いてやっていこう、と思うに至りました。

しんどかった日の夜、寝ていたら肩に痛みを感じました。
すわ五十肩!?もしミツバチの世話ができなくなったら…誰にも頼めないんだ、ということにハッとしました。
幸いただ寝相がよくなかっただけのようで痛みは消えましたが、焦りました。

ミツバチのケアを続けるには自分のケアも大事。
これまで、朝起きたら、「さあミツバチ!」でしたが、先日から、まずラジオ体操をすることにしました。
それと、ずいぶんさぼっていた簡単なヨガも再開しました。

ミツバチにはいろいろと気づかされてばかりです。


詳細はいつか改めて書こうかなと思っているのですが、私が田舎暮らしを志し、養蜂を始めるに至った経緯、その発端として、東日本大震災があります。

2011年4月のある日、私は仕事の打ち合わせの為に東京丸の内にあるお客様先へ行かねばなりませんでした。
「原発、爆発してるんですけど…?余震、続いてるんですけど…?」と不条理を感じつつも、一介のフリーランスである私はビクビクしながら出かけて行きました。

打ち合わせまで時間が少しあったので、丸善で本を眺めていました。
なぜその本が目に留まったのか覚えていないのですが、手に取ってページを開いてみたのが、『奇跡のリンゴ』(石川拓治著・幻冬舎文庫)でした。(当時木村秋則さんのことは、お名前は聞いたことあるかなくらいの認識だったと思います。)

本の冒頭に載っていた詩に心打たれたのですが、今読み返すと、当時とはまた違った意味で心に染みます。
引用します。

———
危険から守り給えと祈るのではなく、
危険と勇敢に立ち向かえますように。

痛みが鎮まることを乞うのではなく、
痛みに打ち克つ心を乞えますように。

人生という戦場で味方をさがすのではなく、
自分自身の力を見いだせますように。

不安と恐れの下で救済を切望するのではなく、
自由を勝ち取るために耐える心を願えますように。

成功のなかにのみあなたの恵みを感じるような
卑怯者ではなく、失意のときにこそ、
あなたの御手に握られていることに気づけますように。

(ラビンドラナート・タゴール『果物採集』より 石川拓治訳)
———

これからも、はちのわを応援してくださっている方々のために、本物のはちみつをお届けすべくがんばる所存です。

内省的なことを長々と書いてしまいましたm(_ _)m
(これからも書いてしまうと思います)

シュールな光景

8月末に、保健所による「腐蛆(ふそ)病検査」がありました。
「腐蛆病」は読んで字のごとく幼虫が腐ってしまう病気で、家畜伝染病に指定されており、養蜂家は毎年検査を受けなければなりません。
今年も、はちのわのミツバチたちは合格でした。

腐蛆病にかかっていると蜂児の房の蓋がへこんでいたりします。
検査員の方に指定された巣箱を開け、蜂児のある巣板を見せるのですが、「きれいですね」と言っていただき、まるで自分が褒められたように、うれしかったです。
これからも、健康を維持できるよう努めます。

蜂児の蓋がふっくらきれいなのは健康の証

今年は、ソバの蜜がいつもより入っているように思います。近くにソバ畑が増えた気がします。ありがたいです。
いつか、ソバ蜜の採蜜もできたらいいなぁと思うのですが。

色が濃いソバの蜜

それにしても、8月末に夏が戻ってきたと思いきや、9月に入ったとたん気温が下がり、またもや雨続き。
「しかし、よく降るねー…」と思わず口にしてしまいます。
作業も思うようにできないし、災害も頭をよぎるし、気持ちもついどんよりしがちです。
ただ、これだけ雨が降れば、このあたりの川も、その水が集まる諏訪湖も、その先の天竜川も、ずいぶん水が入れ替わってきれいになったのではないかなとも思うのです。
浄化の雨なんだ、と思うことにします。

少し前に、近くにクマが現れたという知らせがありました。
はちみつ大好きクマさん、どうかここには気づかないで…と願うばかりです。

また、ここのところミツバチを襲うスズメバチが増えてきたせいなのか、この不安定な天候のせいなのか、なぜかミツバチたちが攻撃的なのです。
先日、雨上がりを狙って内検したのですが、あまりに何度も刺されるので(手袋はしているのですが、3回に1回くらいは皮膚に針が届きます。指は特に痛い)、痛さのあまり思わず叫んでしまいました。
刺したミツバチは死んでしまうので、いつもは申し訳なく思うのですが、この時はそんな気持ちにもなれませんでした。
つらくて泣きたくなり、内検を投げ出したくなってしまいました…今までこんなことあったかな?

養蜂を初めて2、3年目くらいに、蜂毒アレルギーの症状が出て、やばいなぁと思っていた時期があります(蕁麻疹や粘膜の腫れなど)。
今は体が慣れたのか、大事には至っていませんが、今後どうなるのかは分かりません。
ただ、蜂毒療法があるくらいで、蜂毒は免疫力を向上させるそうなので、地味に(あくまで地味に)刺され続けるのは体にいいはず、と思ってます…!
実際、養蜂をされているお年寄りは、長生き&お元気な気がします。

それにしても森の中で一人、スズメバチ飛び交う中でミツバチに刺されまくり悲鳴をあげるおばちゃん…かなりシュールな光景だなぁと苦笑いです。
願わくば、実は近くまで来ていた熊が悲鳴を聞いて逃げていたというオチなら救われますが。
スズメバチの中でも、オオスズメバチは本当に怖いのですが、今年は少し数が増えたような…大挙して来られる前に、見つけ次第網でつかまえやっつけるようにしていますが、これだってヘタすれば命取りです。

蜂や熊に襲われ斃れても、しばらく誰にも気づかれないでしょうし、今の私には、新型コロナよりも熊やスズメバチ、そして攻撃的になってしまっているミツバチのほうが、差し迫った脅威です。
なぜ私はこんな思いをしてまで養蜂やってるんだっけ…?と強めに頭をよぎってしまう今日この頃。
しばし養蜂を忘れ休みたいところですが、生き物相手の仕事は、そう簡単に投げ出せないのですね。
第一次産業(といっても、現状商売としては成り立っておらず。趣味にしてはハード過ぎ!)の大変さ、今更ながらかみしめています。

全く関係ありませんが、用事でJAバンクへ行った際、JAバンクのキャラクターを「これはバク?なんだろう…」とまじまじ見ていたのですが、ゾウのようです。そして、いつも傍にミツバチがいるんですね。

よりぞう君というらしい
ミツバチが相棒のようです

  • 最近の投稿

  • 2021年9月
    « 8月   10月 »
     12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    27282930  
  • カテゴリー

  • アーカイブ


Top