生き物と土(2)

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立冬を迎え、紅葉もピークを過ぎて、カラマツの葉がパラパラと雨のように落ちてきています。

11月初旬の風景

10月の終わりに、ミツバチたちの今年最後の内検をしました。
どの群も特に問題はなく、よい雰囲気で、越冬できるかなと不安に思う群はありませんでした。
この感じなら、よほどのことがない限り、全群越冬できるでしょう…!多分(言い切る勇気はない)。
昨年の不安だらけの越冬開始時とは心持ちがだいぶ違います。
ダニがいないと、こんなに元気なんだなぁと改めてよく分かりました。

ミツバチの数も十分です

養蜂をしたい場所が寒冷地だった場合、心配なのはなんといっても越冬だと思います。
私も最初はかなり不安でした。
ここで私が養蜂を始めてからは、マイナス16度までいったことがあります。
寒すぎる場所を選んでしまったかも…と後悔しかけたこともあります。
ミツバチが凍死しているのではないか…巣箱の冬囲いが十分でないのではないか…と夢の中でも考えるほどでした。
実際、失敗もけっこうしました。
リサーチと試行錯誤を繰り返した末、現在の越冬スタイルにほぼ落ち着きました。

今ならば自信を持って言えます。
ミツバチさえ元気なら、寒さが原因で越冬できないということは、決して無いです。
まずは、シーズン中にダニ対策をしっかりして、ダニ起因の健康被害を防ぐことが何より肝心かと思います。
一群中のミツバチの数をしっかりキープして、元気な状態で越冬に持ち込めれば大丈夫です!
もちろん貯蜜もしっかりあることは大前提です。

冬囲いも、過度に巣箱を包むのはかえって逆効果と分かりました。
最初の頃は、分厚く巣箱を覆ったり、手のかかる越冬箱を作ったりしていましたが、必要なかったと後々分かりました。
今や、ミツバチさえ元気なら冬囲いもしなくても大丈夫なのではないか?と思うくらいですが、さすがに何もしない勇気はなく、おさえるべきポイントを考えて冬囲いを施しています。

寒冷地での越冬については、私の経験がどなたかの参考になればと思うので、いずれまた詳しく書けたらと思います。

試行錯誤の末たどり着いた手作りのWinter Cover

・・・

以下、前回の話の続きです。

生まれた時から家に猫がいました。猫たちは自由に外を出歩いていました。
なので、猫は自由にさせるものだという感覚はありました。

実家を出て、猫が飼える環境になってから、以前書いた、捨て猫だったチャフを初めて迎え入れました。
その後、今いる3匹(マル、ココ、モモ)を迎え入れました。
いずれも野良猫だった猫です。マルは2011年に保護施設から譲り受けた猫で、「完全室内飼い」が譲渡の条件でした。
外にはケガや事故、病気をもらったりなどの危険があるというのは確かなので、室内で飼っていました。
特にそれで猫が不幸そうだとは思わなかったのですが、田舎に移住したら、外に出してあげたいな…と考えていました。

しかし実際移住してみると今度は、野生動物がいたり、近くに川など危ない場所もあるし、森の奥に行ってしまったらどうしよう…などと、違う意味で心配になりました。意外と野良猫もいるので、ケンカなども心配でした。
猫たちも、特に外に出たがる様子もないので、結局室内飼いを続けていました。

けれど、今年の春、やっぱり猫たちにもこの自然を味わわせてあげたいな…と思い、外に出そうと決意しました。
外に出してみると、最初はキョトンとしたり、おっかなびっくりの様子もあった猫たちですが、外の気持ち良さに気づき、毎日出たがるようになりました。
ちゃんと帰ってくるか心配で後をついて歩いたりしましたし、探検に出てなかなか帰ってこない子もいて心配しましたが、猫たちは何日かかけてひととおり周囲の確認が済むと、その後は、しばらく散歩をしたり、虫をとってみたり、お気に入りの場所で日向ぼっこをしたりして満足すると、早々に切り上げて帰ってくるようになりました。(メスだからというのもあると思います)
今のところケガなどのアクシデントもありません。
ニワトリにご執心な子がいるのが少々心配なのですが、いずれ仲良くなってくれたらいいなと思います。

外のベンチで日向ぼっこ

室内飼いでも、不幸ということはないと思いますし、そのままでもよかったのかも、とは思います。
でも、土を踏み、太陽の光や風を直に感じるようになった猫たち、なにか生き物としての充足度がアップしたように感じます。
またマルは昔から目やにがよく出ていたのですが、外に出るようになってから、軽減した感じがあります。
免疫力がアップしたのかな?と思ったりしています。
マルは東京・蒲田生まれで子猫の時に保護されたので、もしかすると土をまともに踏むのも初めてかもしれません!

病気にかからないように、ケガをしないようにと気をつけて猫に長生きをしてもらうのも、いいのかもしれません。
都会暮らしだったら、外に出さない選択をしていたと思います。
これからも外に出す限り危険はありますし、もし何かあったら後悔するかもしれませんが、それでも、猫が猫らしく今を十分に生きることのほうが大事なような気が、今更ながらします。

人間(日本人)は、今、どうでしょうか。
特定の病気にかからないことを何より優先して生きる…それで本来の人生を十分に生きていると言えるのかなと思います。
やりたいことを我慢したり、するべき経験をしなかったり…そんなことをしているうちに、有限で貴重な人生の時間はどんどん減っていきます。

特定の病気にかかることだけを避け続けて生きていても、ある日事故に遭って死んでしまうかもしれない。
もっとこわい病気にかかることだってあるかもしれない。

生き物は皆すべて、生きている以上、いつでも死と背中合わせです。
だからこそ、いつでも「今」を大切に、存分に楽しんで生きたいです。

また、はちみつもオーガニックを求める方がいるように、野菜もオーガニックがいいし、なんなら自然栽培がいいですよね。
家畜も自然の中で育って、へんな薬物が投与されていないほうがいい、と考える人は多いと思います。
そういう人が、自分自身の身体に未知の薬物を繰り返し入れることに危うさを感じないとしたら…そこには矛盾はないのでしょうか。

また、へたなたとえ話で恐縮ですが…、
最新の科学的発明で、体の中で自動的に栄養素を作り出し、健康になれるという食べ物が新発売されたとします。
早く皆様に健康になって欲しいので、試験は十分にしていませんが、素晴らしい食べ物です!…と宣伝され、たくさんの人がそれを食べたとします。
それで、異物混入に始まり、食べた直後に亡くなったり、たくさんの体調不良になる人が出たら…その食べ物は即発売中止になることでしょう。
それでも、メリットのほうが上回ると「期待される」し、政府も勧めていますと宣伝され、次々バージョンアップしたものが販売され続けたとしたら…そんな食べ物、食べたいでしょうか?ふざけるな犯罪だ!って、思うのではないでしょうか。
それが注射だと、なぜ…?

というか、今、世界各地で大変なことが次々に起こっているようですが、日本にいると何もたいしたことは起こっていないような雰囲気で…。
テレビは一切見なくなったので、どういう報道をしているかよく知りませんが、少なくとも時々聴くラジオでは、平和で呑気な話題ばかりです。
大丈夫なの?やばくないかな?って思います。
日本は安泰が保証されているということならばいいのですが…そんなことあるのでしょうか。

ニワトリ、6羽目も卵を産むようになりました。
食べるエサの量も増えて、毎日の緑餌の調達に苦労していたところ、畑をやっておられる方々から、収穫した野菜のいらない部分などをいただけるようになり、とても助かっています。感謝感激です。
その野菜を食べてニワトリが卵を産み、お礼に卵を差し上げる…いい循環ができています。

こんな巨大卵が産まれた日も…