暖かくなったり寒くなったりが激しいながらも、春はもうすぐそこだなぁ…と思っていた矢先の、雪、雨、雪…
冷たい雨が凍りつき、木々が氷に包まれる「雨氷」という珍しい現象を初めて見ました。
「わぁーきれいー」などと言っていたところ、そこにまた雪が降り…
氷と雪の重さに耐えかねた木々が次々に倒れるという事態が発生してしまいました。
村のそこかしこで倒木が発生し、停電や通行止め、断水などの被害がでました。
私のところも、自宅前の道に倒木、電線が切れて停電、ネットも断線、道も塞がれる…という事態になり大慌てでした。
主に倒れたのは、戦後に植林された松です。
管理されず、混み合い、ヒョロヒョロと高く伸び、根が浅いためにもともと倒れやすい状態にあったところに雨氷と雪の重さで折れたり、根元から倒れてたりしてしまったようです。
私のまわりでも数回にわたって倒木が起き、またいつ倒れるか、巣箱に倒れやしないかと気が気でない状況が続きました。
バリバリバリ…ドーン!という倒木の音に怯える日が数日間。
台風などによる倒木はしばしば起こるのですが、今回のような雨氷による災害は、20年ぶりくらいと聞きました。
間伐をして管理された区域では倒木は起きていないもようでした。
今後、放置されている植林された木々について、間伐や広葉樹への置き換えたりをすすめていかないと、またいつか災害が起きることでしょう。
村内のインフラが完全に復旧するまで1週間ほど要しました。
大変でしたが、周りのたくさんの方々が助けてくださって本当にありがたかったですし、また災害時の行動のよい練習にもなりました。
今回は、被害の程度は村内でもさまざまで、周りのお店も通常営業していたのでまだよかったですが、広範囲におよぶ災害が発生した時には、復旧に相当な時間がかかるのではないかと容易に想像できました。
これからまた雪が降るようですし、まだ油断はできません。
春よ早くきてーという気分です。
例年ならもうミツバチの巣箱をあけて越冬明けの状況を確認しているのですが、もう啓蟄だというのに、今年はまだです。
そんな大騒ぎが一段落したタイミングで、ちょうど村の公民館で催された映画を観に行きました。
2022年に公開され、気になっていた映画『土を喰らう十二ヵ月』を無料で観られるというので、友人たちと誘い合って行ったのでした。
信州が舞台、食べ物メイン、そして主演は沢田研二という…
幼少の頃、ジュリー(またはヒデキ)と結婚したい、と思っていた私にとっては、観ておかないと!っていう要素満載の映画でした。
私は「ジュリー…歳とって…」という残念めの気持ちをぬぐえませんでしたが、年上の友人は、やはりジュリーには色気を感じたし、逆にシュッとした感じだったら今回の役には合わなかったのでよい配役だった、と言っていました。
それよりなにより、
ロケ地は白馬だそうなのですが、出てくる景色が、この辺りみたいだなというくらいの既視感。
そして、庭の畑から採ったばかりの野菜を調理して食べたり、野草やきのこを採ったりという様子が、大変楽しそうで美味しそう。
その調理の過程もとてもそそられるものでした。
料理の監修は土井善晴さんだそうです。
こういう暮らしを、やろうと思えばできる場所に私は住んでいるのだからもっとやってみよう!とワクワクしてきました。
人間は、こういう食、暮らしをするのが本来の姿なのではないかなぁと思いました。
機会があればぜひ観ていただきたい映画です。
コオロギ食のことを以前書きましたが、近所に作られたコオロギ工場の会社が、2月に倒産したそうです。
その会社には申し訳ないのですが、正直ホッとしました。
コオロギなんて食べたくない…というまっとうな感覚の人が、まだ多いのかなと思うと希望を感じます。
養殖コオロギや人工肉など、お上が勧めてくる不自然なものを食べなくても(食べたい人は食べればよいと思いますが)、
人間が自然を敬い大事にする気持ちを思い出せば、食べ物は土からたくさん恵んでもらえるはずと思います。