みつろうの精製

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2月4日に立春を迎えました。
その翌日はよく晴れて日中あたたかくなり、ミツバチたちが一斉に外に出てきて飛び回っていました。
全群の無事を確認し、ほっとしました。
しばしそのミツバチたちの舞の中に立ち、久しぶりに賑やかなミツバチの羽音につつまれました。
積もっていた雪に点々とミツバチのウンチが落ち、私の服にもついていました…
(住宅地でミツバチを飼う場合は、洗濯物や車などがウンチで汚れてしまうことがあるので注意が必要です)

2月10日には大雪警報が出て、実際けっこうな雪が降りました(といっても最終的には20cmちょっとくらいでした)。
吹き込む感じで降ったこともあり、巣門が塞がれないように、また万が一雪で巣箱が埋もれるなどないように(心配しすぎ)雪が降りしきる夕方、巣箱の上の雪をおろしたりし、大雪も無事に乗り切りました。

2月19日は二十四節気の「雨水」で、文字通り雨降りとなって、雪もだいぶ溶けました。
これからまだ三寒四温、寒い日も訪れるでしょうが、越冬のヤマは無事越えられたと思います。

大雪の後。巣箱の上は前日に雪を降ろしました。

さて、本格的に春になる前にと、みつろうの精製をしました。
みつろうはミツバチが体から分泌したもので、ミツバチの巣、そのものです。
採蜜の時に削り取った蜜蓋や内検作業中にとりのぞいたムダ巣をためて、冷蔵庫で保管していました。
それらを溶かしてゴミや繭部分を取り除いてきれいにして、固めます。

カサの割に、精製して出来上がるみつろうはそう多くはないのですが、大事な生産物(蜂産品)です。

採蜜の際に削り取った蜜蓋
内検の際に取り除いたムダ巣
精製したみつろう

巣の状態の時からは見違えるほど、きれいな黄色になります。
なぜこんなきれいな色になるのだろう?と毎度不思議に思うくらいです。
みつろうはミツバチの体から分泌される時は無色透明ですが、巣を形成したのちに花粉やプロポリスなどが付着して色がついていきます。
色の濃さが違うのは、巣についている花粉などの量や種類が異なるためです。
蜜蓋だけを精製したものは色が明るいです。
はちのわでは採蜜用の巣枠には新しいきれいな巣枠を使うようにしているので、花粉などがあまり含まれていないためです。

また、はちのわでは、巣に成分が残留する化学合成の薬品を使用していないので、みつろうも安心品質です。
カヌレを作りたいというカフェの方にお譲りしたこともあります。

ところで「みつろう(蜜蝋)」というが蜜は関係なく、蜂の体から出るのだから「はちろう(蜂蝋)」が正しいという説がありますが、確かにそうかもしれません。英語でも「beeswax」です。
でも「みつろう」が定着してしまっていますね。「はちろう」より「みつろう」のほうがかわいい感じがしますし、とりあえず「みつろう」でいきましょう。

右が蜜蓋だけを精製したもの

2月16日に、「養蜂産業振興会」の講演会に参加するため、名古屋まで行ってきました。
別日に東京での開催もあったのですが、ここからなら名古屋に行くのも同じくらいの時間で行けるようだし、久々に旅行気分を味わいたいなーと思ったので、行き慣れない名古屋に行ってみることにしました。
実に3年ぶりに電車に乗りました!そして久しぶりの都会…

講演は有意義でした。養蜂家の方々にお知らせしたい内容もあったので、改めて書きたいと思います。

リスのスリーショットの撮影に成功!(実際は一瞬5匹いました)