ミツバチ・ファースト

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啓蟄を過ぎ、春が近づいてきました。
しかし、はちのわのミツバチは前年よりも越冬率がよくなく、あまりウキウキした気持ちにはなれません。
越冬装備や気候がどうとかいった問題ではなく、ミツバチが弱かったな…と感じます。
ここのところ、いくつかの養蜂家の会合などに参加させていただく機会があったのですが、どこでも、健康なミツバチを維持することが昔より難しくなっている状況がうかがえました。
特にミツバチヘギイタダニ問題は深刻で、従来の一般的な、化学合成のダニ駆除薬に頼った対策は、ほぼ成り立たなくなってきているようです。
そういった薬が、ミツバチの体には全く影響がない、ということもないだろうなということも想像できます。
なにか、症状を薬で抑える対症療法によってかえって免疫力を落としてしまったり、漫然と化学肥料や農薬を使って土や作物の力を弱くしてしまったり、といったことにも通じるものがあるように感じます。
目に見える問題だけを解決しようとし、目に見えない自然のバランスを壊してしまっているのでは…
Natural Beekeepingを既に確立できている養蜂家にとっては対岸の火事なのでしょうか。
早くその境地にたどりつきたいものです。
はちのわでは化学合成の薬に頼らない養蜂を目指していますが、まだ自然な方法について未熟で対策が中途半端となり、ミツバチを守りきれなかったと思っています。
ひとえに私の至らなさゆえです。
(こう環境が複雑になってくると、なにが「自然」なのかということからよく分からなくなったりもするのですが、まずは化学合成の薬を使わないことを第一目標にしています)
当面はとにかくミツバチ・ファーストで…健康なミツバチを育て、増やし維持していくことを第一に考えます。
はちみつを楽しみにしてくださっている方々の期待に応えたいという気持ちももちろんあり、それもがんばる原動力なのですが、はちみつを採ることは優先事項にしないつもりです。
ゼロにはならないと思いますので、見通しが立ちましたらあらためてお知らせします。
養蜂関連の情報は、日本よりも海外のほうが充実しているので、最近は主に海外のwebサイトや書籍から情報収集しています。
英語なのがネックですが、調べていくと「なるほどー」と、あやふやだったことが明確になってきて、今年はこれも試してみよう…!と違う意味で気持ちが高まっています。
長い道のりになるかもしれませんが、急がば回れの気持ちで取り組んでいきます。

この本の最初の一言は、”Honey Bees are the only insects that produce human food.” です。改めて、ミツバチは特別な生き物だなと思います。

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