分蜂しちゃいました

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今回はミツバチの話オンリーです。

とある昼過ぎのこと。
たまたま外へ出たところで、ワァーーン……という響きが聴こえてきました。
「…分蜂だ」。もう、羽音を聞けば分かるくらいにはなりました。

以前なら「うわぁっ!分蜂しちゃった、どどどどうしよう!!」と変な汗をかき、アドレナリン的なものがさかんに分泌されていた私ですが、いまや、焦らないといえば嘘になりますが「しちゃったものは仕方ない…」ととりあえず思えるようになりました。
巣箱を見にいくと、まさに分蜂開始直後でした。
落ち着いて動画を撮るほどの気持ちの余裕すらあり…成長しました…(?)

とはいえ、できることなら分蜂群は回収したいものです。
今回、地上から6mくらいの木の枝という、よく見えるけれども、回収は厳しいという歯がゆい場所に蜂球を作りました。

ダメ元で空の巣箱を置いて、戻ってくれるのを待ってみることにしましたが、ほとんどあきらめていました。
でも翌日、「あっ、そうだ、あれ試してみよう!」と思い出したのがこれです。

「Swarm Commander」というスプレーです。
5〜6年前に購入したもので、効果は、「ある、かも?」くらいの感じで、それ以降機会もなく忘れていたものです。
MannLakeから購入しました。
これを待ち箱の巣門や蓋などにスプレーしてみました。

「Swarm Commander Spray is an easy-to-use, all-natural bee swarm attractant.(Swarm Commander Sprayは、使いやすい、オールナチュラルの分蜂群誘引剤です)」ということで、集合フェロモン(ナサノフ)に似たオイルがブレンドされている、と説明書きにはあります。
香りはレモングラスそのものです。
以前、レモングラスの香りが分蜂群をひきつけるといった海外の記述をどこかで見たような気もしますので、もしかすると、レモングラスの精油でもいける可能性もあるのかもしれません。

スプレーをしたら、翌日に偵察らしき蜂が出入りするようになり、その数が増えてきて、どうやら入居をほぼ決めてくれたもよう。
効果あったみたいです!
しかし、いつまでたっても蜂群全体が入ってきませんでした。
以前、ニホンミツバチの分蜂群が巣箱に入居した時は、どわーっと一気に来たのでそんな感じをイメージしていたのですが…

そのうち、蜂球が分裂して、地面近くの枝に徐々に溜まってきました。
その日は雨が断続的に降っていたので、まだ分裂していましたが3分の2くらい溜まったところで、枝を切って巣箱に入れました。
女王蜂がここに入っていれば、残りの蜂も来るかなと思い。

回収したかたまりの中に無事に女王蜂がいたので、出戻り群は再び、はちのわの一員としておさまってくれました。
しかし残りの蜂たちはいつまで経っても元の場所から離れません。
女王蜂の行き先がわからず途方にくれてしまったかもしれません…

試しに、女王蜂フェロモンを下に置いてみたところ、チョロチョロと降りてきて集うので、ある程度集まったところで群に合流させるということを数日繰り返しましたが、全ては戻ってこず、げんこつ2つ分くらいの塊が残ったままでした。
蜂球が分裂した時に、もう少し待っていればよかったかもしれません。申し訳なかったな…という気持ちでいたら、分蜂から一週間後、残っていたミツバチの塊が消えていました。
おそらく解散して、それぞれどこかの巣箱に入れてもらったのだと思います。ほっとしました。
ミツバチは、基本的に他所の侵入者は門番が追い払いますが、困っているミツバチが来た時には入れてあげるのです。

女王蜂フェロモンに集うミツバチ

それにしても、先週内検した時に、王台は取り除いたはずなのに…
見落としがあったんだなと思いながら、分蜂してしまった元群を確認してみると「私の目は節穴か!」というレベルでたくさんの王台がありました。おかしいなぁ…
もう分蜂する気マンマンだったのでしょうか。
勢いがあって、採蜜群として期待していた群だけにガッカリ感は否めませんが、せっかくなので女王蜂を増やそう…と、3分割して、新しい女王蜂の誕生を待ちました。

1週間後、分割した巣箱を見てみると、もう新女王蜂が生まれていました!
しかも、生まれたばかりの女王蜂が、未羽化の王台を横からかじって穴を開け、亡き者にしようとしているところに遭遇しました。
初めて実際に現場を見ました。
複数の王台があった場合、先に生まれた女王蜂が、残りの王台を破壊し中の女王蜂を殺します。
強気の女王、今後の活躍に期待します…

「女王蜂は1匹と決まっているのよ!」