はちのわ日誌

虫差別

台風18号が過ぎ去り、事前に対策はしていたものの、蜂場の様子が心配でした。
こういう時にすぐに確認できないのが、つらいところです。

ドキドキしながらはるばる確認に出向いたところ、全ての巣箱が無事でほっとしました。
しかし巣箱の置いてある場所のすぐ近くでは背の高い松の木が後方へ倒れており、これがもし逆方向に倒れていたら…と思うとぞっとしました。

スズメバチがたくさん来ています。
今年も、今の所来ているのはほとんどがキイロスズメバチです。
オオスズメバチも全く来ていないわけではないので警戒はしていますが、やはり日々見回りができないのがつらいところです。

オオスズメバチは、目をつけた群を集団で襲い、全滅するまで殺戮し巣の中の幼虫も奪い尽くします。(成虫は殺すだけ!)
西洋ミツバチは、前回の投稿でご紹介した日本ミツバチとは異なり、次々に外へ飛び出していって敵にとびかかっていきます。
西洋ミツバチの故郷にはオオスズメバチが生息していないゆえ、日本ミツバチのような戦法が培われていないそうです。
西洋ミツバチが襲われると、こんなことになってしまいます(悲しい動画)。

【30 Japanese Giant Hornets kill 30,000 Honey Bees】

一方キイロスズメバチは、巣箱の周りでホバリングしながら1匹ずつミツバチをつかまえ、巣へ持ち帰っていきます。
見ていると、狩りはさほど上手でもないようす。
以前は、一応スズメバチなのでびくびくしていましたが、ミツバチに夢中な時は人間のことは眼中にないですし、性格も凶暴ではないらしく、今では、まわりにブンブン飛び交っていても平気になりました。
先日撮った動画です。時騒ぎしているはちのわ群をスローで撮ってみたのですが、ミツバチを捕まえようとしているキイロスズメバチも映っています。

しかし、オオスズメバチにしてもキイロスズメバチにしても、皆家族のために必死なのだという点では、こちらの都合でなきものにすることについて申し訳ない気持ちになります。

養蜂家にとってミツバチが大事だと思うのは当然ではあるのですが、ミツバチだけではなく、いろいろな他のハチ、名前も知らない虫たちも、それぞれが懸命に生きており、それぞれが絶妙なバランスのもとに共存しているはずです。

養蜂家の間では、春に単独でやってくるスズメバチの女王蜂を捕らえてしまえば、その女王がその後産むであろう働きバチが消え、秋が楽になるというのがひとつのセオリーとなっています。
しかしスズメバチも畑にとっては益虫なので、養蜂家の都合で春の女王蜂を殺してははならない、と言われたことがあります。

人間の都合で、いい虫、わるい虫、と虫を差別しているんだなぁ…とモヤモヤしてしまうのですが、だからといって大事なミツバチを捧げるわけにもいかないのです。

「ごめんね!成仏して」と言いながら、スズメバチを網で捕まえて踏みつけたり、捕殺器の中のスズメバチをとりだして処分するのは気持ちのよいものではありません。
いつも「きっとスズメバチ地獄に落ちるな…」と思いながらやっています。

 

追記:西洋ミツバチにも「窒息スクラム」という技があり、見た目は「熱殺蜂球」に似ていますが、熱で殺すのではなく強くしめつけて窒息させるそうです。実際、ミツバチがキイロスズメバチに群がってボールのようになっているのを見たことがありますが、この技でのオオスズメバチ撃退は難しいようです。
ミツバチ、必殺技「窒息スクラム」で天敵スズメバチを撃退http://www.afpbb.com/articles/-/2284905


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