今回は周辺の農薬について書く予定でしたが、あまり楽しくない話題が続いてしまったので、それはまた今度にして、ちょっと嬉しかったことを書きたいと思います。
蜂場がある場所は、6年前は、戦後人工的に植えられたカラマツばかりの森で、ご多聞にもれずほとんど手入れがされていない状態でした。
カラマツだけを伐採してもらい、カラマツの間できゅうくつそうにしていた広葉樹は残してもらいました。
伐採直後は荒地のようになってしまったのですが、その後広葉樹も元気になってきて、他にもグングンいろいろな木が生え、名も知らぬ花々も咲くようになり緑が広がりました。
蜜源樹の苗木も植えていますが、それよりも勝手に生えてくる植物の勢いが思っていた以上です。
植物の名前が知りたくてスマホに「PictureThis」というアプリをいれてみました。
植物の写真を撮ると、AIが識別して名前を教えてくれるというアプリです。
その場ですぐ名前が分かるというのはとても楽しくて助かります。
(時々違うこともあるけれど、アタリはつけられます)
使用料が年2900円ということですが、植物図鑑で苦労して調べることを考えたら、払ってもいいかなと思います。
おかげで、名前を知る前はただの雑草的な認識だった小さなお花の名前がいろいろ分かりました。
そして、その花をミツバチが利用しているのを見るととても嬉しくなります。
また、いろいろな鳥もやってくるのですが、名前を知らない鳥がほとんどです。
鳥の場合は姿を目に焼き付けて、その後急いで図鑑を見て脳内の像と照合します。
ある日、小鳥が数羽でやってきて、5年前に植えた蜜源樹、エゴノキの実をくちばしでとっていきました。
エゴノキの実は青く固そうで、食べられそうではないなぁと思っていたので意外でした。
そして、どこからかコツコツ、という音がするのです。
アカゲラなどもよく来るのでそれが木をつついている音かなと思ったのですが、ちょっと違う感じの音です。
今回も小鳥の特徴を目に焼き付けて急いで調べたところ、ヤマガラだと分かりました。
そして、ヤマガラはエゴノキの実が好物で、固い実をくちばしでコツコツと割って中身を食べるということを知りました。
冬に備えて実を地面に隠したりもするそうで、それがそのまま残ることもあり、そこからまたエゴノキが生えてくるそうです。
ミツバチがエゴノキの花を訪れ、受粉させ実ができて、それをヤマガラが食べ、種を運び新たなエゴノキが生える…
小さな循環、はちのわ(輪)ができている!ととても嬉しくなりました。
ここで地鎮祭を行ったとき、土地の神様に、ここを、虫や鳥や動物たちが集えるよい場所にしますので、住むことをお許しください、と心の中でお願いしたのですが、約束を少し果たすことができた…と思いました。
はちのわの願い、蜂の輪(と、蜂の和)がもっともっと大きくなるようにと思います。