さよならダーマちゃん、そして…

with コメントはまだありません

八ヶ岳の麓、標高1,000m超のこの地にも春本番が訪れました。
桜が咲き、次々に植物が芽吹き、殺風景だった景色に緑色や黄色やピンクや白といった色彩が増えています。
1日の中でも植物の成長が目に見え、その勢いに胸が高鳴ります。

ハナモモとミツバチ

もうすぐ生まれてから3年が経とうとしている我が家のニワトリたち。

先月、いじめられっ子だったダーマちゃんが、その生涯を終えてしまいました。
実は、2月中頃くらいからでしょうか、ダーマちゃんのお腹が妙に張っていることに気づきました。

しばらく様子を見ていたのですが、張りは増すようで、歩き方もアヒルのようにヨチヨチとなっていました。
本やネットなどで調べてもわからず、迷ったあげく獣医さんに診てもらうことにしました。
対応することで治れば、また、原因が分かれば他のニワトリの予防になるかも、と考えたからです。

ダーマちゃんを猫用のキャリーに入れて、ニワトリも診てくれる獣医さんに連れて行きました。
エコー検査を行ったところ、お腹に水(腹水)が溜まっているとのことでした。

獣医さんが言うには、
●原因は分からない。
●もうあまり長くは生きられない。
●腹水を抜く処置はできるが、抜いてもまた溜まる。
とのこと。

腹水を抜くなら、時間がかかるのであらためて、朝イチに来るようにと言われました。

考えました。
私にとってニワトリとは…
飼い始めた主な動機はあくまで卵が目的で、ペットのつもりではなかったはず。
でもとても愛しい存在になった。
だからといって、ペットのように、治療をして命を長らえさせるか…?
「家畜」と割り切れていたらすぐ見切りをつけるのだろうけど…

そもそも、かつて15年くらい前までの私は、鶏肉もその他の生き物の肉も、何も考えずにバクバク食べていたわけです。
今だって、提供されれば、残さないように食べています。
どれだけの命を、直接ではないにしても無下に殺してきたかと思えば、自分のニワトリだけ「かわいそう」は矛盾であり、人為的に延命しようというのはただの自己満足、偽善なのでは…?

結局、腹水を抜くことはしないで、見守ることにしました。
お腹の張りが「腹水」だということは分かったので、改めて調べたところ、ニワトリには腹水は珍しくはないことのようでした。
稀に自然に快復することもあるが。基本的には治療法はなく、死を待つだけということのようです。

原因はさまざまなようで、特定は難しそうでした。
例えば、心臓が悪い、卵巣がん、卵墜、標高が高い(!)…などなど

鶏の腹水症
https://www.check-m.com/pet/fukusuisho

民間療法的な対応で改善しないだろうかと考えながらも、大したことをしないでいるうちに、少しだけれど食欲はあって歩いたりもしていたダーマちゃんは、徐々に食欲もなくなり、歩くのもつらそうになり、トサカも色が悪くなって元気がなくなっていき…
その過程を見ているのはつらいものがありました。
そしてある朝、ダーマちゃんは息絶えていました。

穴を掘って、埋葬しました。

元気だった頃のダーマちゃん(奥)

ニワトリの寿命って何年くらいなのだろうか?というのは、当初からの疑問でした。
ニワトリを飼うにあたって私が入手した数冊の書籍は、あくまで家畜としてニワトリを扱うものでした。
調子が悪ければ排除し、命半ばで食肉としたり…寿命を全うさせる前提では書かれていないので、あまり参考にならなかったのです。

「ニワトリ 寿命」で検索すると、「10年」程度と出てくることが多いのですが、実際に鶏を飼っている人からのネットでの発信数は多くはなく、4年くらいで死んでしまう、という情報もあり。

その中で今回見つけた情報で、なるほどと思ったのがこちらです。

ニワトリのひよこ飼育方法、ケージや餌
https://www.kochins-garden.com/niwatori/Kochin_Material/hiyoko.html

このページ内にある動画には、採卵種や食肉種は短命であることが多いとありました。
それも含めて短命になる理由としては

●毎日卵を産むように品種改良されていて体への負担が大きいこと
●体格が大きく体重が重いこと
●暑さ寒さのきびしい屋外で飼われていること

…など、思い当たる節が多いです。
この方によると、例えば小型のチャボを屋内で飼った場合などは10年生きることもある、とのことです。
最初にこの情報を頭に入れていたら、心構えが違っていたかもしれない…

と考えていた矢先、
こんどは、ボス的存在だったチャイさんの元気がなくなってきたのです。
彼女の場合、パッと見た目は特に問題はない様子なのですが、持ち上げるとやたらと軽いのです。
とはいえ、食欲もないわけではない、歩き回らないわけでもない…でも徐々に元気がなくなっていくのでした。
これは、どうしたことだろう…と思いながら、病院には行かずそのまま見守ることにしました。

そんな中、今年は新しいヒヨコを迎えようと決めていたので、3羽のヒヨコちゃんたちをお迎えしたのでした。
3年前は5月半ばで迎えましたが、今回はGWに友人のお孫さん(ニワトリ大好き)にヒヨコを見せてあげたいのでそれに間に合うように…と早めに手配をし、4月25日に迎えに行きました。
誕生日は4月24日です。

ニューフェイスたち

新しいヒヨコちゃんを迎え、その愛らしさに感嘆している一方で、チャイさんは、座り込んでいる時間が増えました。
それでも大好物の蜂の子食べた!水も飲んだ!とホッとしたりしていましたが、間も無く何も食べず目を閉じてじっと座り込むだけになり、数日後、枯れるように亡くなりました。

みずみずしい命輝くヒヨコちゃんたちも数年後には…と思うと、複雑な気持ちになります。
せめて、生きている間は幸せに過ごさせてあげたい、と思うばかりです。

亡くなる前日のチャイさん

さらに、いじめっこヒメちゃんが、数日前のある日突然、お腹が張っている!…と気づきました。
前日までは普通だったはずです。
ヒメちゃんもダーマちゃんと同じ道をたどるのか…?と愕然としました。
今のところはまだ元気はあるのですが、また弱っていく過程を見なくてはいけないのでしょうか…
なんとか食い止められないか考えてみます。
なるべく自然に任せよう、と思っているのですが、どこまでやるか…難しいです。

まさかたてつづけに、こういう状況になるとは予想していませんでした。
採卵種は寿命が短い…?とはいえ、このような終わり方はちょっとつらいです。

他の3羽はいたって元気なので、その差はなんなのだろう、時間の問題なのか?と考えてしまいます。
初めてのニワトリ飼育、うまくやってきたと思っていましたが、見直すべきところがあるのかもしれません。

多産に品種改良されたこと自体がそもそも不自然なら、そこは私にはどうすることもできないのですが…
確かに毎日卵を産むなんて、知らなくて最初はびっくりしましたし、自然界ではありえないことだと思います。

新しいヒヨコちゃんたちのことはまたあらためて書きます。

あと、もうひとつ、タマちゃんがタヌキに襲われた…!というエピソードも書きたかったのですが、長くなるのでまた今度にします。
(タマちゃんはおしりの羽をむしられたけど元気です!)

ニワトリ用の給水器がミツバチの水飲み場にグーでした
初気球体験で空から見た春の風景(4/27 八ヶ岳農業大学校にて)
八ヶ岳にかかっていた不思議な雲(4/25)