はちのわ日誌

はちみつ

夏の悲喜こもごも

8月中旬の豪雨で、被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。
当地も大雨が続き、裏を流れる小川の水位が見たことのない高さになり、溢れるのではないか、土砂災害が起こるのではないか、とヒヤヒヤの数日間でした。

幸い大きな被害はなく豪雨は終わりましたが、その後も、一日中しっかり晴れる日が無いような、梅雨の再開かと思うような日が続いています。
暑い日々が懐かしいです。晴れてセミが鳴くとホッとします。

世界各地でも洪水や山火事が多発するなど、地球は、本当に今何かが起きているなと思わざるを得ません。

8月末には夏のはちみつが採れるよう、ミツバチの態勢を整えていましたが、夏のはちみつはもともとあまり量が採れないうえに、こう天候が不安定だとミツバチたちの食料確保のほうが心配になります。
ですので今年も、夏のはちみつを採るのは見送ることにしました。
楽しみにしていてくださった方には大変申し訳ございません。
ご理解いただけましたら幸いです。

雨が上がると、ミツバチたちはがんばって花々をめぐり蜜や花粉を集めます。
今の時期は、オオハンゴンソウの黄色い花粉で、巣門や巣の中が黄色くなるほどです。
子育て用に、越冬の食料に、しっかり食料を確保してほしいです。給餌もして、サポートしています。

手前の黄色い花がオオハンゴンソウです
リョウブ
オオバコの花粉は真っ白です
目が合ったかも?

話は変わりますが、昨年の冬に畑を借りることができました。
畑といっても10年以上何も作っていなかったそうで、下の写真のように、イネ科の雑草が一面がっちりと根をはっており、どう手をつけていいやらという状態でした。

2020年12月の様子

根が強すぎてトラクターも無理ということで、とにかく地道に掘り起こすしかないと、夫とともに少しずつ草と格闘してきました。
今年はなんとか1坪ほどを畑にして、ご縁でいただいた苗を植えて楽しんでいます。
周りは相変わらず雑草だらけですが、努力の甲斐あってか植生が変わったようで、アカツメクサなどが増えました。マメ科なので、土にもいいのでは?と思っています。

2021年8月の様子(豪雨前)

何より、蝶やバッタ、そしてハチなど、虫たちの憩いの場になっているようで、見ていて嬉しくなりました。
また、畑の周りが草だらけのせいで、どうやら逆に作物にはあまり虫がつかないという利点もあるようです。
植えっぱなしで、忙しくてほとんど手をかけられないでいるのですが、ピーマンや枝豆などけっこう採れてしかも美味しいです。

今は養蜂のことで頭も体もほぼいっぱいなのですが、畑の他にもやりたいことがたくさんあります。
もう少し余裕をもって養蜂に取り組めるようになりたいものです。

遅ればせながら

お知らせが大変遅くなってしまいましたが、初夏のはちみつ「森のしずく・初夏」の販売開始しております。

前回の記事にも書いたのですが、今年はニセアカシア (=アカシア)の花がほとんど咲かず、どうなることやら…と思ったのですが、ミツバチたちは他の花々からがんばって蜜を集めてくれました。
ありがたいことです。

例年初夏のはちみつは、ほぼアカシア蜜といえるのですが、今年は例年とは色も味も違うはちみつとなりました。
主に何の花の蜜なのか、ということはすみません、経験不足ではっきりわかりませんがクリの花の影響は強そうです。
これはこれで、面白いなと思います。今年だけの味わいかもしれません。

左が昨年の初夏のはちみつ、右が今年の初夏のはちみつです。

採蜜には、原村で親しくなった方々や、はちみつを置いていただいているパン屋フリルフスリフ(friluftsliv)さんのご主人にも来ていただいて採蜜の様子を体験していただき、その後皆で採りたてのはちみつを味わいました。
とても喜んでいただいて、私も嬉しかったです。
今後もう少し余裕ができたら、採蜜体験会をイベントとして開催できたらいいなと思いました。

7月中旬からしばらく、蜜源となる花がガクッと少なくなるのですが、8月になるとオオハンゴンソウが咲きそろってきてほっとします。
オオハンゴンソウは外来種で繁殖力が強いため嫌われがちなのですが、ミツバチにとってはとてもありがたい花です。
しかし、やはりこの花に頼らなくてもよいように、在来種を中心とした夏の蜜源植物を増やしたいものです。

(この下の写真は、虫嫌いの方はご注意ください)
畑で、少しですが野菜を作っています。
先日ピーマンが出来ていて喜んで採っていたら、真っ白い体に赤と黒の柄の美しい蛾がとまっていました。

農薬を使わない畑にはいろいろな虫がいて、困ることもありますが、楽しくもあり。
カマキリがいると、パトロールしてくれているんだなと嬉しくなりますし、うまく共存共栄できたらいいなと思います。

アカシアが咲かない

「森のしずく・春」販売開始いたしました。

なにゆえ何もかも一人でやっており、まずはミツバチの世話が優先になってしまうので、なかなか思うように販売の手はずを整えられず、お待たせしてしまい申し訳ございませんでした。

しばしば、「はちのわ」を企業と思われてお電話をいただいたりすることがあるのですが、会社ではなく個人事業主です。紛らわしくて恐縮です。
養蜂自体はもちろん、web運営や販売活動などすべて一人で行なっています。

今回、ミニリーフレットの在庫が無くなったために新規に作成しました。
こういった印刷物も自分でデザイン、作成しています(もともとそういった仕事をしていました)。

表紙の背景写真、何か分かっていただけるかなぁ…と思いながら作ったのですが、いかがでしょうか?

正解は、はちみつがたっぷりつまり、蜜蓋のされた蜜枠のアップです。
はちのわのはちみつは、こういった美しい蜜枠からとっているんですよ、ということをお伝えしたかったのです。

この写真を使いました

春のはちみつが採れてほっとし、「さぁ、次はメインイベント、アカシア(ニセアカシア)だ!」と、咲き始めたアカシアの花を眺めていました。が、日が経っても一向に花数が増えないのです。
「ん?あれ?遅れてるのかな?」と毎日様子を見ていましたが、結局、たいした花数が咲かないまま、アカシアシーズン終了…
1年間、待ちに待ったこのシーズンが…悪い夢を見ているようです。

しかし、私はもう、何が起こっても動揺しないことに決めたので、ミツバチたちが他の蜜源を見つけてくれることを願いつつ見守るだけです。

アカシアに少し遅れて、エゴノキの花が咲きます。
6年前に植えたエゴノキがたくさん花をつけるようになり、いろいろな虫に人気のようで、大きい体のクマバチなどもよく訪れます。
虫によって受粉も行われて実ができると、今度は鳥の役に立つんだなーと考えると、自分が少しは生き物の役に立っていると思えて嬉しいです。

それにしても、メインの蜜源をアカシアに頼らないで済むように、もっと蜜源植物を増やしていかないとな…と改めて思った次第です。

エゴノキを訪れたクマバチ
ミツバチ

それにしても、私が本当に動揺しないか試されてるんじゃないかと思うようなことがちょくちょく起こるので、「大丈夫です!もう動揺しませんからー!」と神様に伝えたくなってしまいます。

そして、この養蜂業、はちみつを主な収入源とする意味では、商いとして今の所全く成立していない事実を痛切に味わっています。
正直なところ、未だ黒字になったことがありません…
費やす時間、労力、精神力、経費…全く結果に釣り合っていません。
おまけにミツバチに刺されて痛い思いをしたりしますし、なんでこんな大変な思いをしながらやっているんだろう…とふと思うことはあります。

が、多分辞めることはないと思います。
ただ、商いとしていくには、もう少し違う展開も考えないといけないなぁと、今更ながら考えています。

春のはちみつ採れました

待ちに待った、今年初の採蜜を行うことができました。
結果として、春のはちみつとしては豊作と言ってもよいほど、ミツバチたちはがんばってくれました。

昔から人はきっと、こんな時に感謝の祭りなどをしたくなるのだろうなぁ…としみじみと思いました。

これから瓶詰めなどの作業を行いますので、販売開始までいましばらくお待ちください。

きれいな蜜蓋
糖度もばっちりです

農薬は身近に

11月に入ると同時にミツバチの冬支度もひとまず完了し、ほっと一息ついて過ごしていたらあっという間に時間が過ぎてしまいました。
一度寒くなりましたがその後暖かい日が多く、このあとどうなるのかな?と少し気になります。
八ヶ岳も雪化粧したかと思うと消えて、を繰り返しています。

11月上旬の八ヶ岳

はちのわのセイヨウミツバチもニホンミツバチも、元気です。
お互いに盗蜂(他の群を襲ってはちみつを盗むこと)が起こることもなく、それぞれ穏やかに過ごしています。
自分の巣に十分な食料(はちみつ)があれば、他群から奪う必要などなく、また、群が強ければ襲われることもないのでしょう。

冬仕度をしたセイヨウミツバチの巣箱
こちらはニホンミツバチの巣箱
ニホンミツバチも元気です!

さて、周辺の農薬について書くと言っておいてのびのびになっていましたが、楽しくない話題は済ませてしまったほうがよいですね。
「はちのわの蜂場の半径数km以内に農薬は使われていないか?」というご質問に対して、答えは「No(使われている)」。そのことについて説明します。

はちのわは、八ヶ岳の西麓、標高1150mの森の中にあります。
このあたりは農地の限界に近く、標高が低くなるにしたがって農地や民家が多くなり、山側は森、別荘地などという場所です。

蜂場から少し離れたところにも農地がありますが、目の前ではなく、ミツバチたちは近くに蜜源があればあえて農地にはいかないだろうと思います。
しかし行く可能性はゼロではありません。
その農地には農薬が使われていると思った方がよいでしょう。

そして、農家さんだけでなく、一般の人が簡単に手に入れられる農薬もあるのをご存知でしょうか。

少し前に、ニュージーランド産のマヌカハニーからグリホサートが検出されたというニュースがありました。
『新型コロナで人気沸騰の高級蜂蜜から発がん性疑惑農薬』(yahoo!ニュース 2020.8.16)
農場や牧場が汚染源だそうです。
グリホサートは発がん性が疑われて世界では使用禁止の動きが広がっている除草剤の成分です。(以前「はちみつコラム」でもとりあげました
しかしニュージーランドでも…!という思いです。
世界の流れに逆行している農薬大国日本はどうなのでしょう?

ホームセンターで誰でも買えるグリホサート (ラウンドアップ)

上の写真は、いつも利用するホームセンターです。
どこのホームセンターでも見られる光景かもしれません。
目立つところにずらっと陳列されているこの「ラウンドアップ」の主成分はグリホサートです。

先日、地域の川の清掃があったのですが、ゴミの中にラウンドアップの容器があったのです。
近くで誰かが使っているんだ…川にも流れているかもしれないんだ…と、ショックでした。
現状では、どうかミツバチたちが接触しませんように、と願うほかありません。

このように、農薬は身近に存在します。
上記のニュースの中に、こんな一文がありました。

“農薬汚染に敏感な養蜂業者は、ヘリコプターを使うなどして、農薬汚染の心配のない山奥に巣箱を設置するという。逆に、安全意識が比較的低い養蜂業者は、農薬汚染のリスクを承知で作業が楽な場所に巣箱を設置し、結果的にグリホサートが蜂蜜に混入してしまうという。”

ヘリコプター…?個人にはとても無理でしょう。
作業が楽な場所に巣箱を設置…?養蜂家はどこでも置きたい場所に好き勝手に巣箱を置けるわけじゃないのはニュージーランドだってそうなのではと思うのですが(少なくとも日本では申請、調整、許可が必要)。

養蜂家だけが苦労して、農薬のない環境を探し求めてミツバチを移動すべきなのでしょうか。
農薬の心配をしなくてよい環境を作る方向へ、社会全体が動くのが正解では?と思います。
はちのわでは抗生物質やケミカルなダニ駆除剤(農薬)を使用しないでミツバチを育てるよう努めています。(※これらの薬剤が使用されていても用法用量がきちんと守られていればはちみつに残留することはありません)
でも環境の農薬まではコントロールできません。
はちみつの農薬汚染について、養蜂家だけを責めないでほしいなぁと思うのです。
農薬が使われる場所の近くで養蜂をせざるを得ない養蜂家さんたちはミツバチを守るために本当に苦労されています。

はちのわでは過去、はちみつの残留農薬(115項目)の検査をして全て非検出でしたが、検査費用が高く個人で毎回継続して検査するのは難しいです。
(しかも115項目もやっても農薬成分の全てではないのです)
今後も、安心できるはちみつを提供するためにできることを考えていきたいです。

こちらでできた友人たちと訪れたもみじ湖にて
一息つきながらまた来年に向けて準備します!

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