はちのわ日誌

ミツバチと砂糖水

早いものでもう10月です。
数日前、朝の気温が0度近くになっていてびっくりしました。
日中はまだ暖かいのでつい油断しそうになりますが、ミツバチの冬支度もいつ寒くなってもいいように安心できるところまで終わらせないと!というところです。

さて、前回の記事で、ミツバチと砂糖水、周辺環境の農薬について、改めて書くということにしたので、今回は砂糖水について書きたいと思います。

(まず大前提として、砂糖水を与えてミツバチにはちみつを作らせ販売する、というのは論外としての話となります。)

「ミツバチに砂糖水?不自然!ミツバチかわいそう!」…と、私も養蜂を知らなかった頃なら思ったでしょう。
けれど、結論として、ミツバチに一切砂糖水を与えないで(=給餌せず)養蜂を営む、というのはかなり難しいと思います。

はちみつとして一般に流通しているのはセイヨウミツバチのはちみつです。
セイヨウミツバチは明治時代に日本に輸入されました。
虫といえども、飼育するには保健所に届けを出す必要のある「家畜」です。

人間がミツバチの恩恵にあずかろうとする以上、他の家畜同様、完全な自然任せにしていては破綻してしまいます。
しかも養蜂に関しては、ミツバチが自分たちで食べるはずのはちみつを、全部ではないにしても奪っているわけですから…

ミツバチの餌として使われるのが、砂糖(ショ糖)です。
ミツバチはショ糖をブドウ糖と果糖に分解してはちみつを作ります。
餌には基本的に白砂糖(ショ糖含有率98%)が使われます。
精製された砂糖は体によくない、と言われますし、キビ砂糖などのほうがマシなのではないか?と考えたこともあったのですが、ミツバチの腸には不純物がかえって負担になるという説もあり、現状白砂糖が一番無難と考えています。
砂糖水に、ミツバチに必要な栄養素などのサプリメントを加えていますが、自然の花蜜に勝るものはないですし、砂糖水なんて与えないで済めばそんなにハッピーなことはないなと常々思っています。

しかし現実的には、無給餌というのは、例えば趣味養蜂でごくわずかしかはちみつをとらないとか、年間を通じてよほど蜜源植物が豊富な環境にいるか、などでないと難しいと思います。

特にはちのわの養蜂場は寒冷地なので、長い越冬期間の前には給餌をして補わないと、ミツバチが餓死してしまいます。
また、今年の長雨のような場合や、群を分けて増やし育てていく過程などでも砂糖水を与えることがあります。

でもやはりできれば砂糖水の給餌は減らせたらいいなと思います。
今後、ミツバチを増やすと同時に蜜源植物をもっと増やすことで、給餌を減らすことができるかもしれないと考えています。

なるべくミツバチにストレスをかけないで、自然に幸せに過ごしてもらいたい…と考えて日々試行錯誤していますが、そもそも日本の自然界では自力では生きていけないセイヨウミツバチを飼っていること自体が不自然では?と極端に考えてモヤっとしたりもします。
自然な養蜂、ってなんだろう…って考えてしまいます。

日本だと、本当はニホンミツバチでの養蜂が自然に近いといえるかもしれません。
実際江戸時代まではニホンミツバチでの養蜂がさかんだったのですし、皆が自分でニホンミツバチを飼えば、保護にもなり、はちみつも分けてもらえていいかもしれませんね。

この季節、スズメバチ(主にキイロスズメバチ。ミツバチを1匹ずつ捕まえて拉致します。集団で虐殺におよぶオオスズメバチが来ないのは本当に助かっています。)がミツバチを襲いに来るので、ミツバチを守るためにスズメバチは退治しなければなりません。
また、単独で冬を越えられそうにない群は、強い群に合同させる必要があり、その場合、弱い女王蜂は自らの手で処分しなければなりません。
目線をかえれば、それだってひどいことですし、自然なことではありません。
やりたくないなぁ…といつも憂鬱です。
でも養蜂を続けるには避けられないことです。
好きなことをするというのは、楽しいだけじゃないんだよな…と、かみしめる秋です。

はちのわのニホンミツバチとセイヨウミツバチの、キイロスズメバチに対する様子を動画に撮ってみました。
近づくキイロスズメバチを、ニホンミツバチはおしりを高く上げブルブルっと振って威嚇しますが、セイヨウミツバチはそういった行動はしません。セイヨウは健気に立ち上がって前脚を広げ「コラー!来たらやってやるんだからね!」という感じです。

ニホンミツバチ動画は途中スローにしています。
ニホンミツバチがおしりを振る様子が、(必死なのに申し訳ないですが)とてもかわいいです。


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