はじめてのイチュウ

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はちみつをもっとたくさんの方にお届けするには、ミツバチの群数を増やさなければなりません。(+蜜源植物を増やすことも大事)
ただ、自然にまかせていても思うようには増やせないですし、毎年ミツバチを買い足していたら破産してしまいます。
養蜂を業としていくためには、自力で優秀な女王蜂を作り出し、群を増やせるようにならなければなりません。
それには「移虫(イチュウ)」という技術が必要です。
幼虫から、人為的に女王蜂を作りだす技術です。
卵から孵化してすぐの働き蜂の幼虫を、移虫針という道具ですくって人工王椀(女王の育つベッド)に移し、働き蜂に預けて女王蜂になるように育ててもらうのです。
時期的に少し遅くなってしまいましたが、先週決行しました。
数年前、養蜂の実習では、「あ、できるできる」と思った記憶があったので、そこそこうまくできるのでは、とふんでいました。
母となる女王蜂には、集蜜力、産卵力、越冬力、穏やかさ、などの優れた群の女王蜂を選びます。
初めての自群での移虫に選んだ女王は原組の女王。
実績としては未知数なのですが、元気に越冬したこと、昨年自ら蜂場に舞い降りてくれたということで特別な気がして、子孫をつなげたいと思ったからです。
そしていざ、移虫にいどみましたが……あれれ??できる気が、しないのです!
どうやら視力が落ちたことと(老眼)、おそらく以前は育ち過ぎの大きな幼虫をすくって、できたと思い込んでいたようなのです。
狙うべき孵化してすぐの幼虫は、1mmくらい…虫眼鏡でやっと見えます。
しかもとーってもはかなく、すくおうとすると移虫針でつぶしてしまうのです…
早く終わらせないと!と焦り、結局相棒の力を借りてなんとか完了。
目標は3匹の女王蜂をつくること。
移虫が下手で幼虫が傷ついていたりすると、受け入れてもらえません。
初めてなので成功率が3割もいけばよしと、10匹移虫しました。
そして1週間後。
最悪ゼロかも…と思いながら確認すると、嬉しいことに4つの王台が出来ていました!
写真は、保護カバーをつけた後なのですが、中にピーナツのようなものがあるのが見えるでしょうか。それが女王の産まれる王台です。
IMG_8686
無事に女王蜂が産まれれば、原組の血を引く女王が一度に4匹増えるわけです。
二代目 H Soul Sisters from HARA TRIBEです。
そろそろ名付けが厳しくなってきました…
それにしても移虫は厳しい!と感じました。
技術に磨きをかけたいところですが、今は人工王台に直接卵を産んでもらう便利な道具もあるようなので、今後はそちらに頼ってしまうかもしれません…。

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